外壁塗装は頻繁におこなうものではないので、相場や適正価格が分かりにくいと思います。
だからこそ、見積もりが大切です。
そこで今回は、見積もりの中身を解説しながら「良い見積もり」と「悪い見積もり」についてお話ししたいと思います。
※外壁塗装の相場については以下の投稿もチェックしてください↓
まずは見積もり調査を依頼しましょう

最近はどの業者も「見積もり無料」を謳っていますので、無料の見積もりはセールスポイントにならなくなっています。
逆に見積もりの段階で出張費が必要になるくらい遠方の業者さんですと、いざ工事となった際に「運搬費」や「交通費」がかさんでしまうこともありますので注意が必要です(運搬費や交通費は諸経費に含まれることも多いので、具体的に視覚化されないことがあります)。
見積もりを依頼する際に大切なポイントは2つあります。
①対応は親切で迅速か
電話で問い合わせた際の話し方や言葉遣いなどは、今後の対応の丁寧さに直結します。
メールなどの文章を伴う問い合わせでも、丁寧な書き方や最低限の言葉の選び方や使い方を見ることができます。
問い合わせに対していかに迅速に動いてくれるかも重要です。
問い合わせから見積もり調査までの動きが遅い業者の場合、調査後の見積もり提出も遅くなる可能性があります。
また、契約していざ工事が始まった場合を考えても不安です。工事に対する要望や質問に素早く回答してくれるのか、工事はしっかり進められるかどうか、最初の悪印象が尾を引いてハラハラしてしまうことでしょう。
②見積もり調査は丁寧におこなわれているか

外壁塗装の費用は、塗料のグレードだけではなく「外壁の劣化状態」「施工面積」によって異なるため、しっかりと現地調査をおこなわなければなりません。
込み込みのパック料金を売り出している塗装業者さんが、「〇〇万円~」という価格帯での表記をしているのは、建物がある一定の状態にあり、一定の施工面積だと仮定しての「概算価格」だからです。
ですので、現地調査もせずに見積もりを出したり、外からのパッと見の診断で見積もり出して営業してくる業者はまずNGだということがわかると思います。

また、5~10分ぐらいの短時間でチラッと見るだけの業者さんもいるので、見積もり調査にはできるだけお立ち合いいただき、調査の様子を観察するのがおススメです!
図面があれば図面をお借りして詳しい数量を拾い出すことが可能ですが、劣化状態は実際に調査しないことにはわかりません。図面がなかったり紛失していることもあるので、現地調査による実測が必要になることも多いです。
見積書をじっくり見てみましょう
気になる気持ちは重々承知しておりますが、トータルの工事金にだけ注目するのはNG!
業者から提出された見積書をじっくり見てみましょう!

①具体的な工事内容や使用材料が記載されているか。
いかに格安で魅力的に映っても、見積書に「外壁塗装工事一式」「屋根塗装工事一式」という表記しかない業者には注意してください。
外壁塗装は3回塗りが一般的です。※使用材料や下地や塗装箇所によっては2回塗りや4回塗りも有。
しかし「塗装工事一式」という表記では、何回塗りかがわかりません。
業者に質問すれば「3回塗りですよ!」と答えてくれるかもしれませんが、見積書に記載がないことを考えると、そのまま信じてしまっていいのか不安になると思います。

下塗りと呼ばれる1回目の塗装は「シーラー」や「プライマー」と呼ばれる、密着性が高い塗料を使います。
これは中塗り(2回目)や上塗り(3回目)で使用する塗料とは性質が異なるものなので、見積書にもしっかり記載すべき項目です。
悪徳業者の手法として1番多いのが、途中の工程を省くというものです。
お客様に3回塗りと説明している工事を2回塗りで実行すれば、1回分の材料費が浮きますし、塗り1回分の人工(人件費)も浮くので、短い工期でより多くの利益を得ることができるからです。
高圧洗浄や下地調整や1回目の塗りがしっかりおこなわれていないと、数年後すぐに塗膜が剥がれるなどの不具合が起き始めます。

外壁塗装というのは、塗ったばかりはどれもキレイに見えます。
違いが出てくるのは数年後なので、悪徳業者にダマされたと気づくのも時間が経ってからになり、手遅れになることも多いんです。
②塗装面積の表記と根拠にも注目!
日常生活で「坪」という表記は馴染みがあると思いますが、坪数からは正確な塗装面積を出すことができませんので、見積書内の単位が「坪」の場合はご注意ください。
なぜなら「坪数」は単なる「床面積」だからです。以下の図をご覧ください。

坪数で表記している業者が悪徳業者だというわけではなく、坪数でのみ価格を設定している業者に注意していただきたいと思います。
上図を見てお分かりいただけるように、坪数は違えど外壁の面積は同じです。ですが坪数を基準に価格が設定される場合、塗装費に差が出てしまいます。

塗装面積は「平米(㎡)」表記が基本だと覚えておいてください!
また、どうしてその価格になるのか、根拠を正直に話してくれる業者を選びましょう。
③希望する塗装がすべて含まれているか。
先ほど少し触れましたが、込み込みパックのような塗装プランだと特に注意が必要です。

「安いと思って契約したプランに屋根塗装が含まれておらず、別料金で屋根塗装までお願いしたらそんなに安くなかった…」という話をお客様から聞いたことがあります。
他にも「足場代は別だった」「雨樋まで塗ってもらえると思っていたのに」という声を聞いたことがありますので、塗装工事の内容は必ずご確認ください。
また、外壁や屋根や付帯部などすべて含まれていたものの、紹介されていた価格が耐久性の低い塗料で塗装した時の価格だった、という例もあります。
相見積もりって本当に必要?
ほとんどの業者がホームページ上で相見積もりを推奨していますが、相見積もりは本当に必要なのでしょうか?

これは正直難しい話です。
私個人としては「信じられる業者に出会えたなら」、相見積もりは不要だと思っています。
相見積もりを取る理由は、「見比べるため」です。
トータルの工事金額はもちろんのこと、各工事の内容や単価、推奨している材料など、普段馴染みのない塗装工事というものの「相場」を、見比べることで知ることができます。

ですので、何でも正直に根拠を交えて説明をしてくれる業者に出会えたなら、無理して相見積もりを取る必要はないと思います。
あくまで個人的な意見ですが。
相見積もりを取る際は3社までに抑えておきましょう。
たくさんの業者に相見積もりを依頼してしまうと、それだけ現地調査や見積もりが出揃うまでに時間がかかります。
また提出された見積書を見比べると、業者間の工事金額の違いばかりが目についてしまい、「1番安いところでいいかな?」となし崩し的に決めてしまう可能性が高いです。

「安さ」にも「高さ」にも理由があります。
大事なのは「その価格になる理由」です。
まとめ

良い見積もりには、施工する箇所や具体的な工事の内容や単価が事細かに書かれています。
お客様から質問しなくても見積書を見ればほとんどわかる、それが良い見積もりです。

逆に詳細な内容が記載されていない見積書は悪い見積もりだと言えます。
お客様から質問しないと施工箇所や工事内容がわからない、それは悪い見積もりです。
お客様によってご予算も異なるので、工事金額の高低は気になるポイントの1つでしょうし、重要だと思います。
しかし同じぐらい「施工箇所」や「工事内容」に注目してみてください!

せっかくの塗装工事ですので、どんなに些細な疑問でも遠慮せずすべて業者にぶつけてみましょう!
答えきれなかったり答えを濁したりする業者は要注意です。
外壁塗装をお考えの際は、ぜひ中村塗装にご連絡ください。
もちろん相談・調査・お見積もりは無料、最短即日お伺いします!
写真付きの調査報告書と一緒に詳細を記したお見積書をお持ちし、工事のご案内をさせていただきます。
同じ住宅地にある築年数が同じ建物でも、それぞれ劣化状態は異なります。
大切なのはご相談いただいたお宅を1軒1軒しっかりと調査することです。